久野マインズタワークリニック 久野則一院長に聞く!
 VOL.1「アトピー」

このコーナーは、私たち生活者のためになる、健康維持から病気の予防や治療などについて、一つのテーマをとりあげ、ドクタ−にお話を聞くスペースです。このコーナーの内容等についての質問を受け付けています。また、併設のQ&A Talkではコーナーに寄せられた皆さんからの質問や意見、追加情報など、Q&A Talk担当がまとめたものを随時掲載していく予定です。そちらもご覧下さい。

Key Word
「食事」「消化吸収」「腸内微生物のバランス」「体質と原因物質」「患者さん自身が主治医」

今回お話をして下さるのは、東京・新宿駅の近くにある、久野マインズタワークリニックの久野則一(ひさののりかず)院長です。

さてまずは、久野院長とクリニックについてご紹介します。

久野マインズタワークリニックでは、内科や外科、整形外科など一般的な診療のほかに、アトピ−性皮膚炎の治療にも積極的に取り組んでいます。「ウェルネス・バンク」という日本で初めての登録制アトピー診療を実践しているクリニックです。

久野院長は、アメリカの新・栄養療法(薬品を使わずサプリメントと食事を中心とする新しい治療法)の第一人者ジョナサン・ライト博士のもとで研修を受け、ディプロマ(認可)を取得。ライト博士から、アトピー治療について新・栄養療法の検査・診断・治療を行う許可を日本でただ一人受けている医師です。「ウェルネス・バンク」ではこの新・栄養療法を中心とした診療を行っています。


それでは久野院長にお話をおうかがいします。

Q.最近、アトピー患者が増えているということをよく聞きます。アトピーとはどんな病気なのですか。

久野院長
ライト博士が行っている「新・栄養療法」では、アトピーというのは体の中に問題があって、皮膚症状はその表現形です。体の中に異常があるという危険信号を発している。だから症状だけを治そうとしても、体の中の問題を解決しなければ、アトピーは治らないと考えています。

Q.わかりづらい病気ですね。患者さんはみんなそうしたことを知っているのですか。

久野院長
知らない患者さんがほとんどですね。アトピー性皮膚炎という名前から、単純に皮膚の病気と考えていることも多いですね。

Q.それではクリニックでは皮膚より体の内部の治療を行うのですか。

久野院長
いいえ、そうではありません。皮膚の症状自体の対処法としてスキンケアは必要です。かゆくて眠れない、皮膚をかく。それがさらに皮膚を傷つけ症状を悪化させていく。こうした悪循環を起こすことがあります。そうした場合、まず症状をとってあげて患者さんのQOLを高めてから、体の中を治療していきます。

Q.体の中の問題とはどんなものですか。

久野院長
その問題がむずかしい。食生活では脂肪酸の働きがかなり重要だと考えています。その代謝が乱れると他の代謝も乱れてくる。それには、食べるもの、腸管での吸収、腸内の微生物が関連していると考えられます。このうち腸内微生物についてはよく分かっていません。
 
微小な細菌が人の体にとって有効に働いているという考え方です。これらはコンピュータにたとえると、それぞれシステムとしてバランスよく働いている。それが何かの原因でどこかに問題がおきて本来のバランスを崩す。もしかしたら日本人がずっと食べてきた物に対する体内のシステムがあって、急激な食生活の変化がそれらのバランスを崩している、ツケではないかと思いますね。
 

Q.どこがバランスを崩しているのか複雑そうですね。

久野院長
例えば脂肪酸の働きを考えると、消化吸収能力が問題になります。消化吸収能力には胃酸が大きく関係しています。最近では胃酸が(酸性度が)低い人が多いようですが。胃酸の出かたも人それぞれで、胸やけも胃酸が出ない、出過ぎなどを区別しなければなりません。
 
アトピ−については、たんぱく質や脂肪の消化がまずいのではないか。胃の中が正常な状態であるかどうか。そしてビタミン・ミネラルの吸収など注意すべき点が多いのです。

Q.患者さんによって問題点がいろいろ違う、ますますアトピーはやっかいですね。

久野院長
アトピ−は体表面の外側だけではなく、体の内部を治さなければいけない病気。人それぞれに原因が違う病気です。食べ物、消化吸収、腸内細菌などのバランスが関係しています。
 
まずどこが悪いのかをチェックする。そしてその問題点を解決するために必要な治療を行っうことが大切です。
 
患者さんのアトピーの原因、その問題点を明らかにするために、クリニックでは西洋医学的な検査を取り入れています。消化吸収や脂肪酸代謝など体質の問題のほかに、アトピ−の原因物質の問題も重要です。それらをチェックして、さらに患者さん適した食事指導やサプリメントの処方を行い、アレルギ−除去食などをすすめています。ですから、食事指導やサプリメントの指導も患者によって違います。それを除いたらアトピ−症状が軽減する食べ物もあります。これも人それぞれです。何を食べたらいいのか、細かな指導が必要なのです。

Q.最後に久野先生のクリニックでは登録制のアトピー診療を行っていますが。その特徴や方針を教えて下さい。

久野院長
これは、患者さんと医者がお互いに協力していく体制です。クリニックでは患者さんに最も適した治療を行うことを心がけています。しかし、患者さん自身も、本人が治すという気持ちを持つことが大事です。アトピーの治療では自分が主治医と思うこと。単に医者まかせにしないで、いろいろな知識も勉強も必要です。それらを参考にして、しかし鵜呑みにしないで自分の体がどう反応するか自分で判断することも必要です。そのために、クリニックではいろいろな形で患者さんをサポートする体制をとっています。

本日は、ありがとうございました。今回のお話について読者からの質問等を受け付けますので、またよろしくお願いします。

コーナー後記
久野院長のお話でびっくりしたのは、アトピーがどっちかというと胃や腸の病気という感じがしたことですね。お医者さんや医学関係の人は分かっていても、私たち一般人は知らなかった人が多いのではないでしょうか。

●今回のテーマ「アトピー」についてご質問のある方はこちらへどうぞ!


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